拝啓、初天神。
浮世が憂き世だとしても、居直ってやる。
こんにちは、ワタシです。
サフィです。
あいも変わらず、人様に迷惑をかけて生き恥を晒してみっともなく生きてます。
突然ですが、今日から一回生の若手の会です。
若手の会っていうのはワタシが所属してる落語研究会の一回生の寄席です。
一回生が学内の公演に出られるのはこれが初めて。
つまり、これは一回生の初めての公式の高座で、いわば初高座なんですよ。
今年三回生のワタシも一回生の今頃はガチガチになって高座に上がったものでした。
あれから二年経ちました。
今日はそんな話をしたいと思います。
ワタシが落研に入った頃、今と違って女子はほとんどいなくて同期に女子はワタシ一人きりでございました。
部室は汚くて、ついでになぜか部員もきたなどころが勢ぞろいしていてそれはそれは汚ならしいものでしたよ。
若手の会のネタを決めて二年前のワタシもなんか訳もわからず練習したものでした。
ワタシが選んだのは初天神というネタ。
好きだ、っていうだけで選んだ。
今思えば無謀な選び方だったとおもう。
でも、夏の合宿で同期の中で一人だけ全体練習に落ちて、合宿でみんなの前で泣き崩れて、しょんぼりと帰路についた空がぼっかりと燈色で夏の過ぎ去るのを見送ったのを覚えています。
一人だけ全体練習におちたワタシは同期のみんなが自分よりずっと上にいるように見えてました。
小鹿くんの浮世床は安定感があって、彼のやりたいことが見えていて、
多妻来くんの一目上がりは面白くないネタを選んだのに、自分の色に染めて笑いが取れるようになっていたし、
幡汰くんの寄り合い酒はふんだんに入れられたくすぐりはセンスが光ってて、
王茶偉くんの動物園は誰より楽しそうで見ていたらこっちまで笑顔になってしまう
我闘くんの阿弥陀池は同じ同期にこんなことができるのか羨ましくて華やかで綺麗だった
歯死くんの堀之内は下手くそ呼ばわりされてるのに誰よりも面白かった。
一つ一つの若手の会の同期の全体練習をワタシは今でもはっきり思い出せて、
その一つ一つがワタシにとって衝撃的だった。
ワタシは、なにもなせないまま若手の会の高座にあがって、当然のように滑って笑いも取れずに喪失感と一緒に高座を降りた。
その日、ワタシはトリとして最後に高座にあがっていて、いつかここに戻って来たときはしっかりと背筋を伸ばしてお客さんに向き合って、自分も楽しい落語ができるように、なんて思った。
そう、一回生の夏公演のときみた先輩のあの万両婿みたいな。
だけど、落語をすればするほど同期との間が開いて行くみたいで、いつも追いつきたくて必死でした。
そんな日々の中で、部室でしょげながら作業をしているワタシに先輩が聞かせてくれたあるネタに一目惚れしてその日のうちに台本も書いた。
それからいろんなことがあって、
落語を通していろんなことに出会って、
自分なりのやりたい落語とか生意気過ぎる芸論とかそういうのが胸に育っていった。
だけど、口に出すのも恐れ多い気がして。
言葉にしたら、それを否定されたら悲しいからしまいこんでしまった。
そんな日々の中でワタシを助けてくれたのは初天神の次のネタ、真田小僧をもっていったある賛助先のお客さんでした。
立命落研は老人ホームとか幼稚園とかいろんなところに落語を見せに行く公演ボランティアをやってるんだけど、
当時先輩に誘われて行ったある賛助先で、
初めてワタシは人に思い切り笑ってもらうことができたんですね。
初めて笑いがとれたとき、話の途中なのにびっくりして止まりかけて大急ぎで次のセリフを脳の中で用意したのを今でも覚えてる。
お客さんの一人のおばあさんが、落語が終わった後のワタシに
「お嬢ちゃん、面白かったよー。
また来てね?」
と言ってくれた時、泣きそうになって、やっぱり泣いてしまった。
それからはいろんなネタをあげた。
魚を知らない田舎者、勘当されて湯屋で奉公する若旦那。
インチキな道具を売りつける道具屋さんに、トンチンカンな葬式を企画するバカ息子たち、そして長屋に住んでる若い衆。
仲良くなれた人たちもいたし、仲良くなれない登場人物もいたけどその一つ一つが周りから見ればそうは見えなかったかも知れないけれどすごく楽しかった。
下手って言われても、滑っても、受けてもうまく行ってもいつも、また次はどうするかワクワクしてた。
下手の横好きと言われてもいい、ワタシは高座が好きだ。
落語家の名前もネタの名前も出囃子の名前も、歴史も覚えきれないけど、確かにワタシは落語が好きだ。
でもどうしても自信が持てなかった。
でも、今年の若手の会で、あの日のワタシのように初天神を選んだ子がいて、9月にその子のマンツーマンを見てあげたときのこと。
言葉で説明してもどうしてもわかってもらえなかったところがあったんですね。
その場面は、ワタシも苦手な場面だったから、気持ちはすごいわかった。
本当に自信はなかったけど、
ワタシは後輩の前に正座してその場面をやったとき、
ごく自然に思わず後輩がプッと吹き出したんですよ。
それが、本当にびっくりで、多分ワタシが落研に入って一番嬉しい笑いでした。
ああ、二年前苦手でできなかった場面を後輩に今教えてて、その上笑ってもらえて。
下手だ下手だと言われて自分でもそう思ってたワタシも三年間でほんの少しだけど成長できてたのかなあ。
そんなことをぼんやりと思って本当に幸せな気分だった。
いろんなことで傷ついて、大事な同期も何人かやめたりこなくなって
置いてかれた気分で退部さえ考えて、あの日書いた台本さえ捨ててしまったけど、
あと一回だけ落語がしたいなあ、と思った。
ああ、あの日聞いたあのネタをやってた噺家みたいにかっこいい出囃子で上がってみたい。
トリで高座に上がりたい。
叶えられなかったやりたかったこと、そして憧れのネタ。
言いたくても言えなくて、
願ったけど叶わなかったやりたかったことが溢れて来てしまう。
何を遠慮することがあるんだ。
今まで我慢して抑え込んで、今更失うものもなければ、
持ってるものも一つもない。
同期に引け目を感じることなんてないし、
ワタシだけしか持ってないものだって大量にあるはずだ。
取り残されたなんてめそめそしてる場合じゃない。
ワタシはここに居直って、ここでなすべきことをなし自分の三年間を終わらせないといけない。
なんて、レディーガガのborn this wayを聞きながら思った。
ああ、余談だけど強気になりたかったらkpopか洋楽がいいよ。
強くなった気分になれる。
まあ、そんなこんなでなんとか台本を完成させた今日。
そして、明日が若手の会で無自覚にもワタシを救ってくれた後輩くんの初天神の披露が行われます。
彼も含めて一回生全員、落語といい出会いができればいいと思います。
それは、別に若手の会でウケるとかそういうことではなくて。
ワタシが賛助先のおぼあさんやお客さんのおかげでもっと高座に上がりたい、と思ったあの瞬間。
あれこそがワタシと落語の出会いだったようにおもうように、
たとえ若手の会がうまくいっても行かなくてもその先は長いから、何回も迷って何回も落語に出会ってほしいです。
あと一回高座に上がるためにワタシはやらないといけないことがたくさんある。
それは練習は勿論だけど、こんなワタシに三年付き合ってくれた今いる同期との時間を取り戻すこと。
寄席に協力してくれる後輩と向き合うこと。
全部やり直さないといけない。
ワタシはもう少しで落研は終わるけど、
それぞれ一人一人にかけがえのない物語ができるのが落研の面白さだとおもうから一回生にはぜひぜひ何回も落語に出会ってほしい。
ちなみにこのブログは恥ずかしいから一回生には見せない。
あと、明日もやってるからよかったら来てくれ。
初天神あるし。
そんな感じで、今日はお時間でございます。
セックスしたいって話
どもどもー、みんな大好きなサフィですー。
このブログも気がつけば一年こえて。
更新してない日数もついでに100日変えてねえ、本当時が経つのは早いっ!
春ですねー。
春爛漫です。
そんな書き出しで書こうと思ったら今日は本当に暑くって汗かきましたよ、本当。
こう暑いと、頭ん中はセックスしてえってことしか思うことないですねー。
嘘です。
ワタシは春夏秋冬いつでもそれしか考えてません。
いつでもヤりたいです。
ああこら、女子たちよ下ネタ無理…とか思ってブログをとじるんじゃない。
最後まで読みなさい。
今日はあんたたちとワタシの話な話だから。
真面目に書くからね。
いや、なんでこんな突拍子もないかと言い出したかというとさ、最近周り就活してるじゃないですか。
ワタシは一浪だから同級生たちが就活してるんですよ。だから、対岸の火事というわけにもいかず、最近就活のことというか人生のことをよく考えるのね。
じゃ、なんで就活からセックスしてえってことになったんだよ!
ってブチ切れられてる声が聞こえてくるけど、まあ慌てなさんな。
短気は損気でっせお客さん。
だいたい現役から二浪の間で大学に入学した人って22から24で大学を出ますよね。
ワタシの場合だと、一浪に一年間の留学でダブることを考えると卒業は24です。
んでね、話はここから始まるんだけども、ワタシって女なんですよ。
本当、残念ながら悲しいことにも、嬉しいことにも楽しいことにもね。
もうこれはね、変えられない現実です。
で、最近自分が女ってことを考えた時にワタシってもう圧倒的に時間がないってことに気がついたわけです。
あまりこういう話は好きではないけれど、
女といえばやっぱり結婚とか出産とかあるじゃないですか。
だけど、人間を作ったどっかの神様は何を思ったかこの出産を20代、アラサーまでの女にしかさせてくれないんですよ。
じゃあ、ここで考えたら泣きたくなりますよ。
ワタシが現役で大学入って22で卒業したとしても、この激務社会に飛び込んで三年勤め上げ社会人として一人前になったら25。
そこから、五年以内に運命の人を見つけてセックスして出産とか出来んの?ワタシに?
しかも、実際ワタシ24で卒業だから3年働いたら27…?!
これはね、とんでもない無理な話ですよ。
そもそもワタシはね、彼氏いたことないからね!!生まれてこのかた21年間。
ずっと独り身ですよ。
ねえどうすんの?これ。
ワタシの人生設計はさ、3年働いたら仕事辞めて2年くらい中国の現地採用で働いて帰国してキャリアを積んで…って感じで計画(妄想)してたわけだけどさ。
そんなことしてたら、ワタシの人生から結婚と子どもは確実に吹っ飛ぶ。
そもそも不器用なワタシがそんなキャリア積みながら彼氏もいたことないのに一蓮托生二人三脚で人生歩む旦那さま探しなんてできるわけないから。
ワタシのことはワタシが分かってっから。
え、なら。
結婚して子ども産むにはワタシどうすればいいの?
この時代家庭に入って夫を支えるなんて専業主婦許してくれるような夫が捕まるわけないし。
第一線で働くことを諦めて、ルーティンワークで夫と共働きしながらゆるく働いて、大好きなアジアも中国も諦めて、それでも仕事で疲れて帰ってきて子どものパンツ洗って、夫のご飯作るの?
え、死ぬほど嫌なんだけど。
てか、そんな人生選ぶためにワタシの今までの努力はあったの?
男の子と同じように勉強して、男の子と同じように受験して頑張った果てに、今まで競争相手だった男の子のキャリアを支える家政婦兼パートタイマーになるの?
いや、ワタシは別にジェンダー論の話してるわけじゃないからね。
かなり前に若さは資本だぜー。って記事書いたじゃないですか。
これね、女にはもっと言えることだと思うんですよ。
たとえ年収何千万とあっても、美しくても、家柄が良くても、男には子孫を残したいって本能があるから、本能的に若さっていう万能カードには勝てないんですよ。
残酷なことだけど、大学に入ってこんなぶくぶく太って到底可愛いといえないようなワタシでも女子大生の女の子!っていう若さの恩恵を少なからず受けたところからもわかる。
若さは無敵。
今なら、アラサーでハイスペな女子にだってワタシら勝てる可能性あるんですよ。
ああ話がどんどん意地汚い方へ流れていく…。
でも。これからワタシたちも先人と同じように若さっていう資本を失っていくんです。
可愛いも、美しいも、なんの武器にもカードにもならない時代が本当あと7年以内に来るんだなあ、って思うのね。
そう思うと焦っちゃって、どうすればいいのかわからなくて。
頭痛くなるんですよ本当に。
でもこれ本当どうしようもないことなんですよ。
ワタシの中に二人ワタシがいるみたいなんですよ。
優しい夫と子ども何人かと週末少し混んでる郊外の公園に、朝から作ったお弁当もって出かけたり。
夏の日には庭にビニールプールだして、テント張ってスイカ食べたり。
冬は子供と新幹線乗って郷里の両親に会いにいくような、未来が欲しくてしょうがないワタシと。
このまま冒頭で絶叫したみたいにセックスしてえ!って絶叫しながら愛する人にも出会わずに清い身のまま、どこまでも自由にアジアを渡り歩いて、パスポートをスタンプで埋め尽くし、数え切れない世界と出会いたがってるワタシ。
いや、高校生の頃は良かった。
チーム年齢!とか言ってキラキラしてたけどさ。
うちの母親なんて結婚24です。
それをもう少しでワタシは追い抜いていくんだなあ、って考えた時に幸せな夢を見てる途中で鈍器で頭を殴って起こされたみたいな、強烈な現実感に襲われるんですよ。
女に限らずとも、あとどれくらいの時間をワタシたちは自分のためだけに生きていけるんでしょうか?
いずれは愛する人とはいえど夫や子供のために時間を割かないといけない時代が来る。
それを幸せと人は呼ぶ。
ワタシだってそう思う。
結婚しなくたって、仕事とか年老いた親の介護とか、やっぱり今この瞬間ほど自分のためだけに全身全霊生きられる時間ってないですよ。
この先の人生どんなに幸せな瞬間が約束されてたとしても、ワタシは今が惜しくて、先のこと考えるといずれ今思い描いてるうちの何かを選んで何かを捨て去らないとならないんだろうなあ、っておもうとやり切れない。
話は戻るけどこのままセックスしないで人生終わるのはマジ勘弁。
それだけはなんとかする。
話を戻す。
就活って選び始める最初の一歩だとおもうんです。
家庭を持ちたいから一般職にしよう。
バリキャリになりたいから総合職にしよう。
に始まって、
いろんなもの捨てていろんなもの手に入れたら拾ったりしながら終わるまで人生は続いていくんでしょう。
もしも願いが叶うなら、ほんの5年後でいい。
五年先のワタシに会いに行きたい。
どんな幸せを手に入れて、どんな夢や可能性を見送ったのか、後悔はしていないのか、セックスは出来たのか、聞きたいです。
見栄っ張りのワタシのことだからまた意地はって
「マジで幸せ。本当幸せ。セックス最高。やばたん。」
とか謎のハイテンションでまくし立てて来るかもしれないし、そんなことしないくらい大人になってるかもしれない。
春なのにもうすぐで皐月がやって来るのにワタシはこんなことばかり考えて最近ずっと立ち止まってます。
時間はない。
とっても惜しい。
だから、今は走るしかないです。
なんにせよ、今日を生きるワタシを含めた大学生に幸あれ。
世間からモラトリアムと笑われても、
若い社会人から学生気分で困る、なんて嫉妬にも似た眼差しを向けられても、ワタシらの若さが失われるのは今日でも明日でも明後日でもない。
その現実だけを胸に燃やして、走って走って息切れした先に幸せがあるって信じられることをワタシは若さと定義したい。
あと、有り余る性欲も若さと定義すっから。
本当、セックスしてえ。
おしまい。
クレイジークリスマスお狐さま。
こんばんは。
ワタシです。
本当にお久しぶりです。
サフィです。
みなさん、ワタシのこと覚えてますか…?
明日は大晦日ということで、街は鏡餅と門松一色ですけど、そんななかでワタシは今日はクリスマスのことを書いて行きたいと思います。
今年のクリスマスは、イブは落研の同期で鍋やったんだけどね、それはまあ普通に楽しかったから。
前のタコパなみに楽しかったから。
そんな、前のタコパの記事はこちらだよ。
↓
http://tokyosb.hatenablog.jp/entry/2016/07/10/113608
まあ、また同期ラブラブな記事を書いてもしょうがないのでね。
今日は25日。
クリスマスのことを書いていこうと思うわけ。
25日。
前日の飲み会のまま部屋で寝ていた小鹿くんと、多妻来くんと歯死くんが競艇を見るために大阪に旅立って随分あと。
腹が減ったとごねる王茶偉くんに飲み会の残りの餃子を煮終わったころ、我闘くんが目を覚ましたので、勢いでそのまま天神様へ向かいましたよ。
この日はこの3人で賛助(老人ホームなどにボランティアで落語をしにいくこと。)だったので、
この3人で賛助まで北野天満宮で時間潰そうと試みたんだけども、結構楽しかった。
我闘くんにお金のない王茶偉くんが、
「どんぐり飴買って…」
と恥ずかしそうにおねだりしたのは結構面白かったし可愛かった。
【参考画像】
てなわけで、天神さんも満喫して、賛助先へ向かったんだけど、詳しく書くと腹がたつから書かないけどこれが、
史上最悪の賛助先というか、ジジイだった。
ので、我々のテンションは氷点下まで下がった。
ここでワタシが
「こんなクリスマスってあるかよ!」
という気持ちになったことは言うまでもない。
何か楽しいことがしたい。
このまま1人でお家に帰ってお片づけなんてしたくない。
メラメラとそんな思いに燃えた。
で、今日のお話はここから始まるのである。
落語が終わって控え室で着物を脱ぎながら、
ワタシはちらりと我闘くんをみた。
ぼんやりとしている今がチャンス。
「我闘ちゃん、我闘ちゃん。
奈良いこうよお!!!!!!!!」
ひっかかれ、ひっかかれー。
ひっかかれ我闘!!
と念じていたらぼんやりしていた我闘くんは案の定。
「ほんなら(奈良)行きまひょか」
と、言ったさ。
投げつけられた洒落やら駄洒落は拾わずにはいられない。
なんとなしに洒落を拾ったつもりの我闘くんに勢いよくワタシが詰め寄ったのは言うまでもない。
「本当に!?行こう!行こう!行こう!
やったあ!前から行きたかったんだよね!!!!どうやって行こう!
幡汰も誘おうか?そうしようね!そうしよう!」
賛助先の更衣室で圧倒される我闘くんをよそにさっさと幡汰くんに電話をかけたさ。
まだ自宅のベッドの中の幡汰くんを叩き起こし、
「奈良いこうよ!今から!」
と詰め寄られ、京都駅に呼び出された幡汰くんには本当に御愁傷様としか言いようがない。
ここで、しっかり書いておきたいのはもちろん、王茶偉も誘ったってこと。
「奈良いこう!奈良!」と、詰め寄るワタシに、得意そうに。
「今日は家族とクリスマスパーティーなんだ。」
と言い放った王茶偉くん。
ああ。家族仲がいい男ってほんとに嫌!(嫉妬)
そんなわけで賛助先の最寄の駅で王茶偉くんと別れて、ワタシは我闘くんに連れられて幡汰くんのまつ京都駅に向かったさ。
ちなみに、ここから奈良までの経路も我闘くんが調べた。
強引に誘っといてこの体たらくだから我闘くんにはワタシをボコボコにする権利があると思う。
そんなわけで、幡汰くんと合流して奈良へgo!
「遅い!」とワタシに詰め寄られた幡汰くんだけれども、そもそも気持ちよく寝てたところを叩き起こされて突然京都駅に呼び出されて遅い!と詰め寄られた幡汰くんにはワタシを吊し上げる権利があると思う。
そんなわけて、初めての近鉄にテンションが上がりまくるワタシと、どこか疲れた2人を乗せて電車が走り始めて、1時間ガタゴトとゆられて奈良へ到着。
なんとも言えないレトロな空気に喜ぶワタシをよそに真剣に地図を読む幡汰くんと我闘くん。
東大寺に向かって坂道を登り始めますよ。
東大寺の拝観時間が4時半にもかかわらず、衝動的かつ無計画ツアーなので4時に奈良に到着したので、可愛い鹿たちを一旦は無視して東大寺に一直線。
10分ほど歩いたところで見えて来ましたよ。
南大門。
そして、運慶快慶の金剛力士像。
教科書の写真でしか見たことのなかったものが目の前にあるその迫力と、感動にしばし言葉を失って、足を進めていくと、
見えて来ました、大仏堂。
そして、念願の。
大仏様。
寒くはなくてなんだか涼しい。
線香の甘いような香り。
薄暗い中で目が慣れると見えてくる大きな大きな大仏様。
ゆったりとしていて落ち着いて浮世離れした空気に3人ともしばし酔いしれて本堂の中を言葉少なに見て回りました。
大仏堂を出ると、空がとっても綺麗な夕暮れ。
写真を撮ろうと思ったけれど、隣で我闘くんがすでに頑張ってくれてたので、ワタシはぼんやり空ばかり見てました。
これは彼から借りた画像。
てか、今回の奈良の記事はほとんど我闘くんから画像を無断利用してお送りしているよ!
反省はしないよ!ありがとうがとう!!!
東大寺の拝観時間に間に合ってしっかり盧遮那仏様を拝めて安心した3人は奈良に来た二つ目のお目当の鹿さんたちに会いに行きましたよ。
3人仲良く鹿せんべいを買って餌やりにチャレンジ。
バイトのせいか動物の扱いに手慣れた幡汰くんが、プロの手つきで鹿に触り、餌をあげて戯れる側で、
恐る恐る鹿にちょっと触って離すということを繰り返す我闘くん。
その差が結構面白かったです。
でも、後半は慣れて来て…
2人で鹿を甘やかしてました。
奈良の鹿は本当に人に慣れてますね。
餌をくれー!とお辞儀して来たり、詰め寄って来たり。
逆に、餌をあげるとありがとう!ってお辞儀して来たり。
なかなか面白かったです。
ワタシの読みでは、クリスマスに大仏見にくる人はそんなに多くないはずだから空いているはずだったんだけど、結構人で賑わっててびっくりしました。
その中でも一番ワタシが笑ったのが、サンタの帽子やらトナカイの耳なんかのクリスマスグッズを身につけて参拝しに来てたパリピと外国人の皆さん。
多分、鹿→トナカイということでクリスマスを連想したんだろうけど、その適当さというか大らかさというか豪快さがとっても好感がもてましたね。
バシャバシャと撮った写真はtwitterかインスタ行きでしょうね。
せっかく来たということでお向かいの春日大社にもお邪魔することに。
その途中で森の方にたくさん鹿がいるので喜んで3人で近づいていったんだけど…
一匹の鹿がこちらに向かってもののけ姫のシシガミ様みたいな足取りで近づいてくるからなんとなく不気味に思っていると、地元の鹿保護委員のボランティアの優しいおばさんが、いろいろ教えてくれました。
なんでも、ワタシたちが足を踏み入れたのはシシガミ様(みたいな足取りの鹿)のハーレムだったらしく、ワタシらは侵入者とみなされて攻撃対象だったそうな。
その上、シシガミ様は今発情期らしく、危険な状態らしい。
ああ怖い!
優しいおばさんにいろんなことを教えてもらって、鹿に対する知識を手に入れて春日大社への道をダラダラと歩いたんだけど、時間も遅くて拝観時間が終わってしまっていて中には入れず。
残念だけど、また来よう。
と言うことで、奈良駅への帰り道を歩き始める途中で興福寺によって五重の塔みたり。
商店街の片隅の謎の教会に立ち寄ってみたり。
思いっきり奈良を満喫して帰りの電車に乗り込みました。
3人仲良く並んで座って、浅い眠りにつきました。
京都駅に着いて、奈良の静けさから京都の喧騒に戻ってきたなあ。とぼんやり思っていたところで、京都駅のイルミネーションを見たい!という話になってイルミネーションをにいったさ。
幡汰くんのお気に入りの空中通路から二色に光る京都タワーを見て。
大きな大きなクリスマスツリーも見たんだよね。
ワタシこんなに大きなクリスマスツリーを見たことはなかったから、素直に感動したんだよ。
階段のイルミネーションも綺麗だった。
京都駅の屋上まで来て、
「立命館どこだろ?」
「紋浪の家はあれじゃないかなあ?」
なんていいながらガラス越しに夜景を見て。
1日の終わりを噛み締めていたワタシ。
帰ったら熱いお風呂に入って、暖かい布団で眠りたい。
そんなことを考えていたけれど…
次の瞬間の幡汰くんの言葉にそんな目論見が崩れ去る。
「なあなあ、伏見稲荷ってどこやろ?」
「せやなあ…、あそこらへんちゃう?」
伏見稲荷を探し始める2人をぼんやりと安らかな気持ちでワタシは見ていたのだけれど、
「俺伏見稲荷登ったことないんやー登ってみたいなあ。」
「俺も最後まで登ったことない…」
この流れはやばい。
やばいぞ…と思った瞬間。
「今から登らん?」
と、幡汰の言葉に、少し考えて我闘くんが、
「行く。」
と言葉短く答えた。
こ、こいつらの体力は底無しか!?
なんなんだ!?
と思ったワタシだけども、自分も伏見稲荷なんて登ったことがないし、
夜の伏見稲荷なんて1人で行けたものではない。
貴重な機会だし、何より面白そうだ。
とむくむくと行きたい気持ちが膨らんで来て、気付いたら
「ワタシも行きたい!」
と言ってしまっていた。
そんなわけで、高校時代の我闘くんの通学電車の奈良線の乗り場まで、
「やばいなあ!本当に行っちゃうのかー!
すごいなあ!」
と大笑いしながら叫ぶテンションの壊れた幡汰くんと、
「前は途中で挫折したさかいになぁ…」と今回は登り切ると決意を固める我闘くん。
そして、
(まじか。このこたちはなんでこんなに元気なのよ…)とドン引きするワタシ。
それぞれの思いを秘めてなぜか走って行く。
息を切らして電車に乗り込んで、あっという間に伏見。
こないだ小鹿くんと昼間に行った時は芋洗状態で一歩進むのも困難だった道のりが、夜だからかガランとしていて、少し驚きました。
でも、なんだかんだで登り始めて。
最初に見えた夜景に感激。
初めてその様をみたワタシと幡汰くんは両目いっぱいにうつるキラキラを貪るよう見つめ続けましたよ。
「ここでこないだ挫折したんや…」
と悔しそうに呟く我闘くんをよそに自前の一眼レフで写真を撮りまくる幡汰くん。
ていうか、よく考えたら一眼レフもって奈良行って伏見稲荷行って、って幡汰くんの体力すごいなあ…と思ったけどよく考えたらワタシと我闘も賛助で使った着物を背負い続けてるから似たようなものなのかしら。
で、その後も頑張って登る。
この日かかとの高いヒールで来てしまったアホなワタシは心底苦しい戦いを強いられたけれど、男子2人に遅れないように息を切らして階段を上った。
真っ暗な道に赤い鳥居だけがぼんやり見えていて、やけに静かなその光景。
なんだか、別の世界に来たような気分になりました。
言葉少なになりながらも、黙々と登って行くと、あっけなく頂上にやってまいりました。
「これ頂上ちゃう?」
「マジで!?」
なんて、なんともゆるいノリでたどり着いたから、たっぷりお祈りして、写真を撮ってみたり。
コンコンと狐のモノマネをしたり、石段にへたり込んだり、思う存分余韻に浸りました。
下り坂では、謎の物音と鳴き声に震え上がって立ち止まったり、
謎の四足歩行の動物を目撃したり、
スピリチュアルというか、ひやりとする体験をして、軽口を叩きながら歩いていたら、今度はあっという間に地上に。
短い時間の異世界旅行みたいで、3人ともなんとも言えない気分で最後の鳥居を後にしたものでございました。
そんなわけで、
イエスキリストの生まれたクリスマスに、
東大寺、春日大社、謎の教会、伏見稲荷、と数々の宗教を渡り歩いたワタシらは、多分来年は全部の神様のご加護を受けて、存分に幸せになれるはずだよね。
気の合う仲間と、あてもなく行き当たりばったりでバスや電車を駆使して走り回るのは笑いが絶えなくて幸せで幸せで楽しかったです。
間違いなく今までで一番楽しいクリスマスでした。
大学生という人生の夏休みを京都という土地で過ごすことの幸福さを最近噛み締めてます。
もっともっと、京都、引いてはこの関西という土地を走り回って知りたい。見たい、行きたい。
まだまだ旅したりないです。
付き合ってくれた2人には感謝が尽きないけど、今回が第一回だからね。
また、誘うからね。
まだまだ、行きたいところたくさんあるから、みんなもワタシの行きたい行きたい攻撃に覚悟しててください。
滋賀の白鬚神社
海遊館。
日本一と言われる六甲の夜景に、温泉。
まだまだ色々行きたいから、来年もまったり楽しく唐突に旅に出ましょう一緒に。
そんなわけで、皆さん来年もこのブログとワタシの愉快な仲間たちと、このワタシを宜しくお願い申し上げます。
皆さん良いお年を。